この街には、悲しみが溢れ

ただ書いているだけで、何かを伝えたいという気持ちが欠けている僕の文章。


1. Alicemagic
僕はスピーカーの前に座っていた。皆さん避けた結果、そこだけ空席だったのだ。最前列でステージがよく見えた。以前行ったりたのじかんでは、あまりよいポジションが取れなかったので、今回は本当にいろいろと完璧な感じだった。

顔がにやけた。ニヤニヤ。


2. Alea jacta est!
終わりの始まり、始まりの終わり。みんながスピーカーの前を避けたのも頷けるような爆音でも、僕にとっては天国でした。でした。

耳ってちょっと大きい音がしても音が割れたりしないからいいよね。


3. ジュヴナイル
子どものころ、僕はよく哲学的なことを考えていた。死ぬこと、果てのこと、この二つのことは寝る前によく考えた。今はそんなこと、ほとんど考えない。死ぬことは死ぬことだし、果てのことを考えても楽しくならない。


4. 桜の咲く頃
彼女は今どうしているだろう。僕はそのことばかり考えている。お酒の席で何度も同じエピソードを語ってしまうくらい、僕は彼女の夢が叶っていることを祈っている。あるいは、彼女の幸せを。


5. アクアリウムの夜
僕は歩くことが好きで、ただ歩いているだけで踊りだしたくなる。リズムに乗って、静かな喜びに、両手を広げて、ステップを踏んで。


6. Sincere
電車の中で夜を感じるのが好きだった。電車の中から、夜に移り変わる外の世界が、とても切なくて安心できた。そんな気持ちで電車に乗れる日がまた来るだろうか。僕は、本当は電車が好きなのだ。


8. 夢を見る夢
息を吸うと、冬の冷たい空気が、僕に生きることのすばらしさを教えてくれることがあって、そういうふうに毎日生きていかれればいいのだけど、うまくいかない。

だいたい、いつも、朝は、何も考えないようにしている。そんな生活がどれだけ不毛かと、いつも思う。


9. ta eschata
何かを考えようとすること、考えてしまうこと、考えないようにすること、考えるということそのもの、僕はそんなことばかりを考えているのに、考えることがそれほど得意じゃない。たぶん、考えることが得意じゃないから、考えることについて考えているのだと思う。


10. porvenir
僕は自分が何を考えて生きているのか、いまいち分からない。さっきから書いているように、できるだけ何も考えないように生きているというのが正しいところだと思う。たまに何かを考えても切れ切れで連続性がないのだ。僕はそのことも嫌なことだと思っている。でもそうでもしないと僕は生きていかれないのだろうきっと。


11. チョコレイト・ディスコ(カバー:Perfume
人の親切心というものを僕はとても信じている。もちろん同時に、人の悪意にも怯えている。ただバランスとしては、他人は親切だし、僕も他人に親切にすることが嫌いではない。


12. Kingfisher Girl(カバー:坂本真綾
見栄を張ることについて、いち時期よく考えていたような気がする。でもそれは、とくに僕にとって重要なことではないことだと思う。もちろん見栄を張って生きてるから、こうやって生きているのだし、虚栄だとしても、それはこうやって文章になるんだから、別に悪いものでもない。


13. Wisteria
僕にはどうしても許せないことがある。でもそれを本気で許さないという姿勢を取ることは致命的であり、そしてそれを言い訳に、考えない生き方を肯定しないまでも甘んじているところが僕にはある。


14. end of misery
電車の窓から流れる見知らぬ、見知ったような景色と、ネクタイと、革靴で、僕は涙を流し、泣くことのできる自分がまだ正常だと確かめ、ストレスが溜まっているのだなと現実的なことを思う。

朝日を見て泣くことができないだろうか。毎朝、朝日を見て感動して涙を流すことはできないものだろうか。踊りだしたいような気持ちの朝をいつも感じることができないだろうか。


15. Song for friends
誠実さということを考え続けたことがある。誠実という言葉をふとしたきっかけで知ったので、目新しさからそのことだけを考えていた日々があった。でも駄目だった。


16. tender feel
時間が足らない。今が足りない。今は何年の何月何日だろう。それを僕はできるだけ考えないようにしている気がする。とにかく過ぎ去ってくれ、こんな惨めな生活は。何もない、何も成さず成せない、こんなつらい生活。

どうしたらいいのかってことを考えると、以前はすぐに答えが思い浮かんだ。今はそれができない。どうしたらいいのかって考えることができない。どうしてこうなってしまったんだろう。ここ数ヶ月のことのような、ここ一年間くらいのことのような気がするんだけど。

どうしたらいいんだろう。僕はそのことを人に尋ねたことが一度もない。僕はもちろん、自分で人生を選んできたなんて到底言えるような進路を歩いてきていないけど、それでも、どうしたらいいのか、どうしたいのか、どうなったら素敵なのかってことを人に尋ねたことは一度もないんだ。

でも今はすごく聞きたい。僕はどうしたらいいんだろう。でも誰にも答えて欲しくない。それはきっと、やっぱり僕は分かっているからだ。僕が望んでいること、僕の夢、僕はどうするべきであるかってことを。


17. シリウス
僕の好きなものの中には、僕にはまったく向いていないものがある。僕はそれらが好きだけど、深く関わろうと思ったことはないし、関わろうとしても表面を撫でるだけでまったく実にならない。どうしてそのようなことが起こるか分からない。ふつう、好きなものって覚えがいいと思うんだけど。

とはいえ、嫌いなものに対して、その逆が起こることはない。実際のところ、僕は嫌いなものを頭から追いやる能力が高いので、それを嫌いであるという気持ちにさえもなかなか気が付かない。


18. しあわせのみつけかた
すべてをここに書くべきなのだろう。僕はこの曲の前奏を聞きながらそう思った。

幸せはこの世のどこか、自分の中にあり、今という時間の中にある。

この陳腐さにさえ。


19. Inliyor
始まりの終わり、終わりの始まり。

言葉にすると、とてもじゃないけど僕自身が納得できないような感情、気分と、体調で、そしてこの曲を聴くことで、その時間が終わり、今という時間が続いている。


en. Little Busters-Little Jumper ver.-
感動とは何なのかということについて、あまり考える必要はないと思う。涙なんて精神的ストレスが溜まると勝手に流れるものだし、そうじゃなくても、あくびしただけだって流れる。




静かな時間、安らぎと、波の音や、空気のにおい。